2月14日(火)7時限目。高校1年生を対象に、ゲストスピーカーを招いて講演会が行われました。講師は、早稲田大学競走部駅伝監督の花田勝彦さん。そして、花田監督のもと、今年1月に開催された第99回箱根駅伝でアンカーを任され、見事10区を走りきった本校38期卒の菅野雄太さん2人。
花田監督は、ご自身も早稲田大学時代、箱根駅伝に4年連続で出走し、第69回大会では4区で区間賞に輝いた名選手。大学卒業後は、SB食品で活躍し、1996年のアトランタ五輪では男子10000mに、2000年のシドニー五輪では男子5000m、10000mの2種目に出場したオリンピアンでもあります。引退後は、指導者として上武大学やGMOで指揮を執り、昨年6月に母校である早稲田大学競走部監督に就任。今年の箱根駅伝では予選会から勝ち上がったチームを6位入賞に導きました。
そんな花田監督が、今回講演のテーマに掲げたのは「夢の実現」。トップアスリートとして、また指導者として数々の「夢」を実現させてきた花田監督が語ってくれたのは、とてもシンプルな3つのことでした。
1つめ。
スポーツでも勉強でも、多くの人が本番では80~90%の力しか出せない。だからこそしっかり準備をする。準備を120%行えば、仮に本番で100%の力が出せなくても、100%を超える結果を手に入れることができる。
2つめ。
自分ができないことを認められない人はなかなか伸びない。自分ができないことを認めることで、人は初めて「できるようになりたい」という向上心、どうすればそれができるようになるかを探究する心を持つことができる。
3つめ。
運は「ある」「ない」で語るものではない。運は誰の近くにも平等にある。大事なことは、それに気づくかどうか。そして、運に気づくためには広い視野を持たなければならない。自分の専門以外のことにも目を向けてみる。そうやっていろんなところに目を配っている人はふとした拍子に「運」に気づくができる。
最後に、花田監督から送られたメッセージは「夢は大きく」。
自分がめざす目標のさらに上をいく大きな夢を持つことで、はじめて目標に手が届く。目標を目標で終わらせないために、自分を鼓舞し、奮い立たせる大きな夢を持とう。花田監督の力強い言葉に会場からも大きな拍手が湧き起こりました。
花田監督に続き、菅野さんが登壇しました。
菅野さんは、現在、早稲田大学教育学部に在籍する2年生。文理中学時代はサッカー部で活躍。高校進学後、陸上部に所属し、男子初となる関東高校駅伝大会で活躍した選手です。3年間選抜クラスに在籍し、現役で早稲田大学に進学した菅野さん。そんな菅野さんからは「部活と学業を両立するポイント」について話がありました。
大切なたった1つのこと。
それは、勉強を「ルーティン化」すること。
規則正しい生活をし、短い時間でも必ず「勉強」の時間を設けて、集中して取り組む。それが習慣化されれば、安心して部活にも集中できる。授業内容だけで満足せず、受験を視野に入れて、自分に必要な勉強を早期から計画的に取り入れれば、最後まで部活を充実させることができる。
もちろん、学校生活の中で、模試の判定に焦りを感じることもあるとは思うけれど、あくまで模試は模試。本番ではない。良くても悪くても一喜一憂しない。中学とは異なり、学習範囲も広いから結果がすぐに出ないこともしばしば。だからこそ、悲観的にならず継続することが大切だと菅野さんはいいます。
「夢の実現」に必要なこと。
1.継続
2.自己管理
3.目標設定
現実的な(実現できそうな)目標は掲げない。
掲げてもいいけど、それはあくまでも過程。大は小を兼ねる。
「夢は大きく」
菅野さんも、花田監督と同じ言葉で講演を終えました。
花田監督、菅野選手、ご多忙中にもかかわらずご来校いただき、ありがとうございました。
早稲田大学競走部の今後の活躍を心よりお祈り申し上げます。そして、高校1年生の皆さん、大きな夢を掲げて、部活に学業に邁進しましょう。
菅野先輩の後に続け!