髙城わか菜さん(2-T1)が、千葉工業大学惑星探査研究センターが主催する「ロケットガール&ボーイ養成講座2021」のメンバーとして、半年間におよぶプロジェクトに参加し、見事ロケットの打ち上げに成功しました。
「ロケットガール&ボーイ養成講座とは、ハイブリッドロケット(全長2m、全重約5~10㎏、飛翔高度約900m)の設計・製作から、その打ち上げに至るまで、すべて高校生自身の手で実現していく講座です。さまざまな高校から集まった高校生たちが、各地域でチームを結成し、制作技術そのものだけでなく、プロジェクトマネジメントやチームワークを学びます。」
髙城さんは、たまたま教室の掲示板に貼り出された「ロケットガール&ボーイ養成講座2021」のポスターを見かけて応募。メンバーに選出されると、今年6月から9人の仲間とロケットの設計、製作に取り組みました。新型コロナウイルスの感染拡大で夏休みは思うように作業が進まず、9月以降は毎週末、千葉工業大学・津田沼キャンパスに集まって急ピッチで作業が進みました。作業に行き詰まると、TA(ティーチング・アシスタント)として参加している学生ロケット団体「SPARK」の学生が助言を与えてくれました。
「ロケットの製作は本当に楽しかったけれど、数十ページにもわたる審査書を作成するのは本当に大変でした。ですが、チームメンバーとTAさんの助けもあり、やっとのことで審査を通りました。私のチームは、穏やかな人が多くて、仲良く協力して作業を進めることができました。」
11月28日(日)、千葉県御宿町の海上で打ち上げられたロケットは、瞬時に高度130mに達すると、およそ15秒後には着水。予定より早く水しぶきを上げました。
「おそらく電装系のトラブルです。本当は解放部からパラシュートが出て、ラジコンボートがゆっくり落下するはずでした。実は、中には、豆腐が入っていたんです。その豆腐を安全に浜辺まで帰還させ、用意してあったお味噌汁に入れ、TAさんに食べていただくことがミッションだったのですが…。ラジコンボートの大部分は海の底に沈んでしまい、豆腐も一緒に沈んでしまったようで見つかりませんでした。ただ、千葉工業大学のマスコットキャラクターのシールを貼ってあったラジコンボートの蓋だけは奇跡的に回収できたんです。それには感動しました。」
少し悔しそうな顔で話す髙城さんでしたが、目だけはずっと笑っていました。
12月26日(日)に開催された打ち上げ報告会では、各チームのメンバーがそれぞれ持ち寄ったスライドを映したスクリーンの前で打ち上げ実験の結果と考察について発表、共有しました。質疑応答では、大学生や大学院生からの質問に、どのチームのどのメンバーも冷静に、そして的確に応対し、1人1人の成長を実感できたそうです。
インタビューの最後に髙城さんに聞きました。
--将来の夢は?
「これからの将来、必ず盛り上がっていくであろう宇宙産業に携わりたいです。その中で、新しい発見に貢献できるロケットの製作に関わること、それが、私の理想です。」